地域医療が危ない

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城西大学経営学部准教授 伊関友伸氏の講演「試練の時代の自治体病院経営〜地域医療再生のための条件〜」を聞いた。

夕張市立総合病院のアドバイザーとして活躍した伊関氏は、現場を大事にしているだけに、自治体病院の
状況の厳しさ、改革への熱意がひしひしと伝わってきた。

医師不足の現状に関して、財政的な危機以上に、地域医療の存続そのものを脅かす問題となっていて、
小児科医、産婦人科医だけでなく、医師全員が退職し、医療が継続できないという病院もでてきている。
都会の病院に負けないくらいの魅力(待遇、研究、研修体制)を確保しなければ、医師は招聘できないと。

また、「地域医療の再生は民主主義の再生につながる。「現場」の
重要性、現場にいる人たちが自ら変革をしていく必要がある」と。

今回の講演の中で、「地域医療を守るためには住民も責任がある」ということに大変関心をもった。

医師不足は、住民がつくっている部分もある。コンビニのように、医療を使えば、医療現場は疲労し、医師は
逃げていく。救急車をタクシー代わりに使う患者さん(先日、お医者さんから実際に浜松でもいるって聞いて
びっくり)や看護士さんに暴言、暴力をふるう患者さんでは、お医者さんも看護士さんも逃げていってしまう
だろう。
「自分さえよければ」では、地域医療の質はあがらない。

さて、浜松市は医療公社を独立行政法人化を目指す改革案を示している。経営手法だけでなく、現場にいる
人たちが自ら変革をしていくためにどのようにしていくかも検討していく必要があるだろう。

参考/「まちの病院がなくなる」伊関友伸著 時事通信社


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この記事へのコメント
医療崩壊ー地域医療の崩壊は、今国民的な関心になっていると思いますが、わたしの知人の開業医の先生が最近、このテーマで執筆されています。
この本によると、その崩壊の主な責任は、医療行政の問題にあると指摘しています。つまり、医療費など年間2200億円削減のしわ寄せを、地域の医療現場に押しつけているとのことです。
このような、一開業の方々を含めて、現場の医療関係者から様々な議論が巻き起こってくることを期待したいところです。
『医は仁術か算術か―田舎医者モノ申す』(定塚甫著・社会批評社・1500円)
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/shakai/top/80-9.htm
Posted by 堀口舞 at 2008年10月08日 14:27
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