何のための施設?〜青少年の家〜

カテゴリー │子どもの育ち

「浜松市青少年の家」を指定管理に出したいという議案が今議会に提出されている。

公的施設に指定管理制度を導入する際には、その施設の役割を見直し、政策の中での位置付けを確認することをまずしなくてはならない。

今回、どのような検討をされたのか、調べたが、青少年の家の役割を見直しをした経過は見られず、他の施設同様「経費削減とサービスの向上」の理由だけで、指定管理導入を決めたようだ。

平成18年に立替えにあたって、「基本構想」を400万円の予算で作成しているが、その基本構想を、今年4月施行の「浜松市子ども育成条例」
「子ども・若者育成支援法」と合致しているかどうかの検討が必須であるが、それがやられていない。

また、この青少年の家には、不登校の子どもたちのための居場所「ふれあい教室」が、教育委員会指導課の管轄で実施されている。しかし、このふれあい教室は、青少年の家の事業でないため、他の団体同様に3ヶ月に一度予約しないと場所を確保することができない。宿泊する団体がいる場合など、部屋を移動するジプシー状態だ。

不登校は、どの子にも起こるうる社会的な課題だ。それに対して、間借り状態での対応でいいわけではないはずだ。

なぜ、直営から指定管理者にするのか。
指定管理者になっても、公的な施設であることは変わらない。この施設にどういう公的意味を持たせるのか。
きちんと、検証した上で、議案を提案すべきだ。

もう一年かけて、条例や法律の中で青少年の家をどう位置付けるかを市で検討をした上で、指定管理制度を導入すべきだったと思う。





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この記事へのコメント
今日の文章は難しいです。

「指定管理にするなら、実態を良く見て、
市として、その施設がいかに役立ってるのか、
よく考えましょう!」

が結論でしょうか?

「浜松市子ども育成条例」
「子ども・若者育成支援法」
「ふれあい教室」
「基本構想」
これらのキーワードがわかってる人は、
たくさんいるのかなぁ?
だとしたら、浜松市は、良い街になりますね。
Posted by ぜーたごーし at 2010年06月18日 00:51
ぜーたごーしさん

コメントありがとうございました。

難しい文章でごめんなさい。

言いたかったことは、公的施設を直営から指定管理制度(これまで地方公共団体や外郭団体に限定していた公の施設の管理・運営を、株式会社をはじめとした営利企業・財団法人・NPO法人・市民グループなど法人その他の団体に包括的に代行させることができる制度)を導入する際、指定管理をする民間事業者が理解できるように、その施設はどういう役割をすべき施設なのか、どういうサービスを提供すべきなのかを再度検討することが必要であること。さらに、新たな法律や条例が出来ているのなら、これまでの施設の役割や事業を見直さないといけないこと。

しかし、今回の青少年の家に指定管理を導入するにあたって、そうした検討をせずに、淡々と進めてしまったことを嘆いて、反対をしたということです。

本来、教育に関連するようなことは、行政が責任を持ってやるべきではないかと私は思います。教育的事業に、過剰な競争原理や効率を求めてしまうことにつながりはしないかと危惧します。
Posted by megumegu at 2010年06月18日 14:29
なるほど、おっしゃる事も良くわかります。

ですが、
「行政が責任を持ってやるべき」

「行政が責任を持って監督し、NPOが適切に運営する」
との差が大きいとも思えません。検討する機会が
少ない事が問題の本質のようですね。

どちらにしても、利用者が最大限利益を得られるように
なるといいですね。
Posted by ぜーたごーし at 2010年06月19日 00:27
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